不動産再生事業としてのシェア住居
現在運営されているシェア住居物件の9割以上が何らかの中古不動産を再生して活用しています。
小規模の物件では下宿、民家、3DK程度のマンション等を改修して再生しているケースが目立ちます。一方、中規模~大規模のものではもともと社員寮、学生寮やマンション(一棟)であった既存建築を改修している場合が殆どですが、中にはホテルのような変り種物件も含まれています。
一般に市場では評価を得難い不動産物件をシェア住居へと生まれ変わらせ、水周り共同という通常はマイナスとなる要素をコミュニティ醸成装置という位置付けにおいて再構成し、市場へ提供してゆく事がシェア住居事業であるとも言えます。
デザイン物件の急増
最近では日本人入居者の増加に伴い、シェア住居ならではの特色を生かした数々のデザイン物件が増加し、市場を彩っています。
シェアプレイス 浦和 ※オシャレオモシロフドウサンメディアひつじ不動産掲載写真より
バウハウス高円寺 ※オシャレオモシロフドウサンメディアひつじ不動産掲載写真より
SUMICA(スミカ・住家) ※オシャレオモシロフドウサンメディアひつじ不動産掲載写真より
もちろんシェア住居の住み良さは必ずしもデザインと比例するとは限りませんが、入居者側のニーズとしてはデザイン性の充実を求める声は一定数存在するようです。
セミ/パブリックな共用空間を備えるシェア住居では、一般賃貸ではなかなか受け入れられづらい個性的なデザインの居室も、市場のニーズにマッチしていれば比較的受け入れられ易いのかもしれません。
一部では従来稀であった新築物件に着手する運営事業者も登場しており、今後はさらに個性的なシェア住居物件が供給されてゆくのかもしれません。