第2項 ルームシェアやシェアハウスとの違い

シェア住居のより厳密な定義

本項では、DIY型運営と事業体介在型運営について、より具体的な違いについて記述します。

ルームシェアとシェアハウスの違いについて

基本的に「ルームシェア」「シェアハウス」共に確たる定義はありませんが、一般に前項で述べたDIY型運営によるシェア生活を実現するもので、2DK,3DKといった間取りの集合住宅(アパート・マンション)の1住戸をベース物件とする場合はルームシェア、戸建物件をベース物件とする場合はシェアハウスと呼ばれる場合が多くなっています。

DIY型運営との違いは、運営事業者の存在

DIY型運営においても不動産オーナーと入居者との間の賃貸借契約には様々なケースが存在しますが、入居者同士は信頼関係に基き賃料の折半などの相互扶助的な関係を築く場合が多いと考えられます。

シェア生活の土台となる日々の生活に関する決め事も、必要に応じて入居者同士の話し合いや、入居者の内の代表者によって決定されます。シェア生活者自身がゼロから全てを築き上げ管理してゆく、言わばハンドメイドのシェア生活の形態と言えます。

事業体介在型運営のシェア住居においては、シェア生活の土台となる物件全体の運営・管理の最終責任を外部の運営事業者が担うのが一般的ですが、この事が従来とは異なる様々な特徴を生み出しています。

“シェア”という「助け合い」や「コミュニケーション」を想起させる住まい方の枠組みを営利の事業者が提供する事に違和感が唱えられる場合もありますが、シェア住居の普及拡大の中で、運営事業者はシェア生活の様々な負担を肩代りしたり、入居者の代わりに積極的にリスクテイクしてシェア物件の開発を進めるなど、非常に重要な役割を果たしています。

次項では、運営事業者がシェア生活の普及拡大の中で果たしている役割について解説してゆきます。